結婚指輪のサイズ感の話(超有料級情報)

いつもありがとうございます。ブライダルリング専門店ラムールトゥジュールの船越です

さて、今日は、結婚指輪のサイズ感に関するお話です。

結婚指輪のサイズ感と言えば、キツ目が良いという情報が非常に多く広まっています。

実際、来店されたお客様からも他店でキツ目のサイズ感を勧められたと良く聞きますし、

私の動画にブライダル産業に携わる者として堂々と適正なサイズ感をアドバイスすべきという同業者らしき方からコメントを頂いたこともあります。

しかし、私は、結婚指輪に万人に通じる適正なサイズ感なんてものはないと思っています。

だからキツ目が良いなんて全く思っていませんし、キツ目でも緩め目でも行き過ぎでなければ、ご自身の自由で良いと思いますね。

何故なら、まず第一に、指輪は身に着けるものなので、下着や靴と同じ様に、大なり小なりお好みのフィット感と言うのがありますからね。それに適っていないと気持ち悪くて嫌ですよね。

それと、使い方もそれぞれに違います。

ほぼ着けっ放しで過ごせる人もいれば、お仕事の関係で抜き差しが多くなる人もいます。

着けっ放しに出来る人は、関節は頑張って入れても中で収まりの良い方が良いなんて言われます。関節に合わせると中で緩い事が多いですからね。

逆に、抜き差しの多い人は、抜き差しし難いと段々面倒臭くなって結婚指輪を着けなくなってしまう事に繋がるケースも少なくないんですよね。

だから、そうならない様にある程度抜き差しし易いサイズ感にしておくのだって私はアリだと思います。その方が気持ち良く使えますよね

これは、抜き差しの頻度が多い人だけでなく、関節が張っていて指輪の抜き差しがし難い指の形状をした人も同様です。

あと、見た目の問題もありますね。

指輪のセンターや正面のズレが気になる性格の人は、サイズ感のお好みより、見た目を優先して、あまり指輪が動かない様にサイズ感はピタッとしている方が良さそうですが

ズレが気にならない性格の人は、見た目よりサイズ感を優先して、緩めがお好きなら、緩目を選んでも良いと思います。

また、女性の場合は、指のお肉が非常に柔らかいので、フィット感を優先すると、ハムを縛った糸の様に指輪がお肉に食い込んで、お肉がぷんにゅりしてしまうことが多々ありますが、それが嫌な女性は非常に多いんですよね。

だから、ぷんにゅりしたくない方は、サイズ感より見た目を優先して緩めのサイズ感にしたって別に良いじゃないですか? ぷんにゅりを見る度に悲しくなるより私は良いと思いますよ。

他にも、選んだ指輪がサイズ変更し難いタイプ(お直しではなく交換タイプで且つ有料になる場合など)の場合は、直ぐにサイズ変更をしなくても済むように、少し余裕のあるサイズ感にしておくのもありだと思います。

同居を始めると直ぐに太る事も多いのでこれから同居する予定の方も同様ですね。

(こういう場合、指輪が緩い内は、ストッパーとなる指輪を重ね着けして過ごす様な工夫も出来ますから)

そういった色々があり、且つ、それらをどういう優先順位で考えるかは、使う人の自由な訳です。

つまり、お客様毎に正解が違いますから、結婚指輪だからと言う理由で、どなたに対しても当てはまる適正なサイズ感なんてある訳ないんですよ。

なのに、一様にキツ目を押し付けるなんて、私はプロのする事とは思えませんね。

それと、そもそも論として思うのですが、結婚指輪の適正なサイズ感やキツ目が良いと言うのは、どこの誰が何の根拠に基づいて言っているのでしょうか?

誰がどんな根拠に基づいて、決めたのかもわからない訳ですよ。だから、その程度のものに従わなきゃならない理由もないですよね。

そういう意味では、キツ目をお勧めしている人は、何に基づいて、それをお勧めしているのか、その根拠を是非お聞きしたいものですね。

繰り返しますが、お店が提供した情報の中から、何を選択し、何を優先するかは、お客様の自由であり、お客様毎に最適解に辿り着ける様、サポートするのが我々の仕事だと私は思うんですよね。

だから、私は、お客様がご納得されるまで色々な角度から情報を提供し、急かす事なく何時間でもサイズ決めに、お付き合いしております。(Googleのコメントにもそういったご意見を頂いていますので、宜しければご覧下さい)

という事で、サイズ(フィット)感は、行き過ぎでなければ、ご本人のお好みで良いと思いますが、最後にサイズ決めの際に、忘れてはいけない大事な事を3つ併せてお伝えしたいと思います。超重要です。

まず一つ目。指の太さは、時期(むくみ)によって変動していますので、それを考慮しなければならないという事です。

指の太さの変動は、年間を通じて言うと『冬の昼間』が『最も細く』、『夏の夜』が『最も太く』なるんですね。

なので、一番太い時期である夏の夜に購入する場合、少し余裕のあるサイズ感を選びたくても一番太い状態を基準に余裕のあるサイズにしてしまうと、指が細くなる冬の昼間には余裕があるどころか、カパカパになってしまいますし

その逆もしかりで、

一番細い時期である冬の昼間に購入する場合、一番細い状態を基準に少しきゅっと締るくらいのサイズ感を選んでしまうと指が太くなる夏の夜は、キツ過ぎて痛いとか、入らない、抜けない、なんて事にもなりかねない訳です。

つまり、購入するタイミングによって、指の太さが違っているので、それを考慮しなきゃね?って事です。

2つ目は、しっかり馴染みを出しましょう!と言う事です。

普段から左の薬指に、指輪をしている人は大丈夫なんですが、してない人は、サイズリングを抜き差ししていると、指の脂肪が分解してきて、やっている内に指が細くなってくるんですね。

それを『馴染み』と言うんですが、馴染みが出ないくらいの短時間でサイズを決めてしまうと、指輪を着け始めてから馴染みが出て緩くなってしまうんですよね。

なので、最低でも10分~15分位は、サイズリングを使って、行ったり来たりしないと駄目なんです。

で…、馴染みによってどれ位細くなるかですが『これ怖いな〜、入れたら抜けなくなるかも・・・』なんて、さっきまで怖がっていたサイズが簡単に抜き差し出来ちゃう様になる人が多いんですね。

嘘じゃないですよ、うちのお客さんは、皆さん経験してますから・・・

なので、馴染みをしっかり出した上でサイズを決めましょう。という事ですね。

3つ目は、サイズリングを使う際は、正しい抜き方をしなきゃ駄目ですよ!という事です。

正しい抜き方でないと、抜けにくかったりするんですね。でもって、抜けにくい抜き方をしてると知らない内に大き目のサイズを選んでしまうんです。それではいけないので、正しい抜き方でやる必要があるという事です。

サイズ感は自由で構わないのですが、サイズを決める時には、この3点を踏まえて決める必要があるという事ですね。これが凄く大事になります。

一般の方には、難しく感じられたかもしれませんが、ちゃんとしたお店やスタッフさんなら

『サイズ感の事』も
『指の太さの変動の事』も
『馴染みの事』も踏まえてサポートしてくれますし、勿論、
『正しい指輪の抜き方』も教えてくれますので、心配しなくても大丈夫ですよ。

ただ、これらを踏まえて、皆さんが納得できるまで、お店がサイズ決めに付き合ってくれるとすれば、結構な時間がかかるので、そこまでやってくれるお店は、正直かなり少ないと思います。

でも、ある意味そこで、あなたの望むホスピタリティを持っているお店かどうかの見極めも出来ると思いますので、指輪の購入を決めきる前に、結婚指輪のサイズ感についてどう考えているのか?お店に確認してみても良いかもしれませんね。

結婚指輪だから、キツ目が良いと勧められたら、私ならそんなお店では、絶対に買いませんから…

という事で参考にして頂ければ幸いです。

千葉県成田市より愛を込めて。