プラチナとホワイトゴールドの違い

いつもありがとうございます。千葉県成田市の良い人しか来ないブライダルリング専門店ラムールトゥジュールの船越です。


<白っぽい銀色と黒っぽい銀色>

さて、今日はプラチナとホワイトゴールドの違いについて私の視点で書いてみたいと思います。

どちらも銀色の金属ですが、プラチナ系とゴールド系になるので、別な金属になることに関してはわかると思いますので割愛しますね。

最初に、お断りしておきたいと思いますが、

プラチナと18金のホワイトゴールド(以下、ホワイトゴールド)は、どちらの金属の方が良いとか悪いとか、上とか下とか、そういう事はありませんので、そこは誤解の無いようにお願いしたいと思います。

確かに、かつては、同じ商品でも、プラチナ製より、ホワイトゴールド製の方が価格が安い時代もありましたが、

材料の地金は、常に相場が動いてますし、昨今は、ホワイトゴールドの割金に使われるパラジウムがロシアとウクライナの戦争の関係で高騰している背景もあって、

現在は、プラチナ製もホワイトゴールド製も、同じ価格になっているブランドも多々ありますし、プラチナよりホワイトゴールドの方が高額なブランドもあったりしますからね。

価格的な差は、たまたまの時期的なものと言える為、良し悪しを分ける要素にはならないと思います。

ということで、私がお話しするのは、色の差です。

価値的なことに関しては、前述の通り、価格は動くものですし、

触った感じでわかるほど硬さが違うとか、匂いが違うとか、重さが極端に違うとか、使い勝手に影響が出る様な物理的な差も特に無いと思うので、色の差くらいじゃないかなって思います。
 
プラチナとホワイトゴールドは、いずれも、色の分類で言えば、銀色に属する色だと思います。

しかしながら、銀色に属すると言っても、実は結構な違いがあります。次の画像をご覧ください。

プラチナの銀色は、白味の強い銀色と言えます(左)。

一方、ホワイトゴールドの銀色は、少し黒味かかった銀色をしています(右)。

いぶし銀と言いますか、良い意味で渋い感じの色と言えると思います。
 
画像では少し解り難いかもしれませんが、実際に並べて肉眼で比較して見ると違いは良くわかる程の差があります。
 
ホワイトゴールドの色が黒味がかっているのは、18金は金の割合が75%の合金であるという理由から来ています。
 
金という金属は、皆さんご存知の通り、いわゆる金色をしています。(黄色っぽい色です)
 
つまり、75%が金色の金属であり、他に混ぜる25%の金属、これを割金と言うのですが、

この割金の配合具合で、銀色までもっていっているんですね。

ですから、8割近く黄色っぽい金属で構成されている関係上、どうしても黄色みが抑えきれず、黒味がかって見える感じになると言う事な訳です。

そう思うと、黒っぽいというより、少し黄色みがあるとも言えそうですね。 

ゆえに、プラチナの様な白味の強い銀色には、ならない訳なんです。

これも、色が白っぽいから、黒っぽいから、どっちが良いとか悪いとか、という話ではありませんので、誤解の無いようにお願いします。



<白っぽいホワイトゴールドは、コーティングされている>

ところが、プラチナと見分けがつかない様な白味がかった銀色をしているホワイトゴールドの指輪を見た事がある!という方がいらっしゃると思います。

それは表面にロジウムコーティングというプラチナの様に白味の強い銀色のメッキをしているものと思われます。

実は、そういうメーカーさんがあるからです。

ロジウムコーティングをかける、かけないを選べるメーカーさんもあれば、指定しなければ自動的にコーティングされて出来あがるメーカーさんもその逆もあります。 

コーティングをかけた場合は、当然、時間の経過と共にコーティングが摩耗していくと中から、本来のホワイトゴールドの色が出て来るということになります。

どこかの動画で、ロジウムコーティングがはがれて、中の色が見えてくることを変色すると説明してたのを見ましたが、変色ではないですね。

地の色が見えてくるというだけです。 

ちなみに、メッキと言うと、少々聞こえが悪い気がしますが、プラチナ製にもロジウムをかけているブランドもありますし、

コーティングした方が補強になるとか、磨き直しの時に、直磨きよりも、地金を減らす量が少ないとか、メリットもあるので、これも、これによって、良いとか悪いとかを分けるものではないですね。

また、金属アレルギーになり易いとか、なりにくいとか、そういった差がある様な説明がされている動画も見たことがありますが、それも私は違うと思います。

金もプラチナもそれ自体は、安定性が高い金属であり、基本的にはアレルギーにはなり難い金属と言われてますし、

割金に使われる金属も気になるのはパラジウムくらいであり、量の違いと言っても、割金の中という狭い範囲でのことですから、金属アレルギーになり易いのと、なり難いのを分けるくらい大きな違いになる様な事ではないと思います。

そもそも使われている金属の中にアレルゲンがなければ、金属アレルギーに関係ないですからね。

それに、金属アレルギーにかかわらず、アレルギーと言うのは、去年まで大丈夫だったのに、今年から花粉症になったということがある様に、

今は、大丈夫でも、将来にわたって大丈夫と言いきれるものではないので、リスクに差があるというのは、ちょっと違う気がしますね。

とどのつまりは、プラチナとホワイトゴールドには明らかなに色の違いがあると言うだけの話であり、まぁ、どっちの色が好きかと言うだけと考えて良いと私は、思います。



<同じ18金のホワイトゴールドと言ってもメーカーに因って色が微妙に違う>

そこで、もうひとつ。実は、18金のホワイトゴールドと言っても、メーカーさんによっても色が異なってきます。

画像ではちょっとわかりにくいと思いますが、全部が全く同じ色にも見えない事は、この画像でもわかりますよね?(直接見ればはっきりわかります)

何故なら、18金の決まりは、基本的に金の割合が75%と言う事だけなので、残りの25%に何種類の金属をそれぞれ何%づつ混ぜるのかと言う配合具合が各社違うからです。 

絵具で考えて頂ければわかり易いと思いますが、絵具の原理と全く同じ事が言えます。 

つまり、混ぜる金属(色)の組み合わせによって、黒味が強いものもあれば、黄色みが強いものもあり、当然色合いは各社で違ってくると言う事です。(ピンクゴールドやイエローゴールドも同じで、メーカー毎に微妙に色が違います) 

硬さの違いなどもありますが、倍ほど違うものでもないので、各社によって、かっこいいと思う銀色に差があるからと考えて良いのではないかと思います。(ちょっと画像ではわかりにくいかもしれませんが、直接見て頂ければ結構な違いが見て取れます)



<良い悪いではなく、どっちが好きかの話>
 
と言う事で、一見、銀色の両者ですが、プラチナの白味の強い銀色のカッコ良さ、ホワイトゴールドの黒味がかった渋い銀色のカッコ良さ、あなたはどちらの銀色を選ばれますか? 

お好みに合わせて選んで頂ければ良いと思います。 

当店では、主だったメーカーさんのホワイトゴールドの色味確認用サンプルは用意しておりますが、用意していないお店も多々ございますので、気になる方はサンプルで色味の確認をされてから購入をご判断された方が良いと思います。