ステンレス製の結婚指輪?
いつもありがとうございます。ブライダルリング専門店ラムールトゥジュールの船越です。
さて、地金高騰のあおりを受けて、結婚指輪の価格がずいぶんと上がってしまいました。どのメーカーさんも販売数への影響が出ているようで、業界全体として厳しい状況が続いています。
そんな中、業界ではステンレス製の結婚指輪に着手し始めたところがあるという話が広まっています。
以前、プラチナが高騰した際にパラジウム製が登場したことがありましたが、現在パラジウムも相当な価格になっており、次の選択肢としてステンレスが浮上してきた、という流れですね。案の定来たか、という感じです。
こういった新しい動きが広まってくると、「船越さんはどう思いますか?」というお問い合わせを多くいただくのが常でして、今回も近いうちにご連絡をいただきそうな気がしていますので、先んじて私の見解をお伝えしておこうと思います。

ステンレス製の結婚指輪を、ご自身の大切な指輪として心から愛せるのであれば、それはそれで良いと思います。価値観は人それぞれですから。
ただ、「当店でもステンレス製を取り扱う予定はありますか?」と聞かれれば、今のところその予定はありません。
そして、もし私自身が結婚指輪を選ぶ立場だったとしたら、ステンレス製を選ぶことはないと思います。これはあくまでも個人的な見解としてお聞きいただければ幸いなのですが、その理由をお話しします。

結婚指輪というのは、結婚するふたりにとってかけがえのない記念品です。
記念品には、それに相応しい佇まいがあると思うんですよね。プラチナや金といった貴金属が長く使われてきたのも、そういった理由が大きいと思います。
ステンレスは優れた素材ではありますが、貴金属ではなく、材料としての価格も非常に安価です。(耐食性の高いグレードでも、1kg あたり1,500円前後)。記念品としてのジュエリーに使う素材としては、少し物足りなさを感じてしまうのが正直なところです。
確かに、今やプラチナや18金の結婚指輪はペアで40〜50万円が当たり前になり、気軽に手が出る金額とは言いにくくなりました。ただ、以前は多くの方が当然のように費やしていた
- 数百万円かかる結婚式
- 数十万円〜100万円規模の海外新婚旅行
- 50〜100万円が相場だった婚約指輪
- 50〜100万円の結納金
といった出費が、今は「やらない・買わない」という選択をされる方も増えています。そこで浮いた分を考えると、結婚指輪にかける予算として、現実的に準備できる範囲ではないかと思うんですよね。
最愛のパートナーとの結婚の証となる指輪ですから、貯金や積み立て、分割払いなども活用しながら、納得できる形で準備していただくのが一番だと私は思っています。
実は当店のホームページには、「結婚指輪を軽く考えている方はご遠慮ください」という言葉を掲げています。少し強い言い方ではありますが、それだけ結婚指輪というものを大切に考えてほしいという気持ちの表れです。
ステンレス製をお求めの方には、そちらを積極的に扱っているお店の方が合っていると思いますので、ぜひそちらをご検討ください。
なお、余談ですが、ステンレス製の指輪はサイズ直しが難しい場合がほとんどです。長く使うことを考えると、この点も頭に入れておいていただければと思います。
また、これは私がずっと感じていることなのですが、大切だからこそ頑張って選んだ指輪と、とりあえず手頃な価格で揃えた指輪とでは、日々の「大切にしよう」という気持ちの積み重なり方が、じわじわと違ってくるように思います。
あくまでも個人的な見解であり、押しつけるつもりはまったくありません。ひとつのご参考になれば幸いです。
千葉県成田市より愛を込めて。


